エコキュートのタンク容量と家族の人数は?おすすめのタンク容量や選ぶ際のポイントを解説

エコキュートは購入時に貯湯タンクユニットのタンク容量を決める必要があります。
しかし、メーカーや機種によってタンク容量は異なるため、選ぶ際のポイントを知っておくと良いでしょう。
そこで今回は、エコキュートのタンク容量と家族の人数を解説します。ぜひ最後まで、ご覧ください。
エコキュートのタンク容量と家族の人数
次の表は、エコキュートのタンク容量と家族の人数の目安をまとめたものです。
タンク容量 | 対応する家族人数の目安 |
---|---|
300L | 2人~4人家族 |
370L | 3人~5人家族 |
460L~550L | 4人~8人家族 |
あくまでも目安ではありますが、家族の人数に合ったタンク容量を選ぶと良いでしょう。
それぞれ、順番に解説します。
2人~4人家族におすすめのタンク容量は300L
2人~4人家族であれば、エコキュートのタンク容量は300L前後が適しています。
2人暮らしの場合、1日に使うお湯の量は600L程度が目安とされており、一般的な370Lタイプでは貯湯量が多すぎて使いきれず、初期費用をかけすぎてもったいないと感じるかもしれません。
そのため、2人~4人家族で、お湯の使用量が少ない家庭の場合は、貯湯タンクユニットのタンク容量が300L未満のエコキュートを選びましょう。
例えば、パナソニックのコンパクトなCシリーズや、三菱のシンプルなVシリーズはタンク容量が300Lで、省スペースで導入できるうえ、必要十分な湯量を確保できる省エネタイプとして人気があります。
3人~5人家族におすすめのタンク容量は370L
3人~5人家族であれば、タンク容量は370Lがおすすめです。
4人家族が1日に使うお湯の量はおおむね750L前後とされており、入浴や炊事、洗濯などを考慮するとこの容量が最適といえます。
370Lはエコキュートの中でも標準的なサイズであり、各メーカーの主力モデルに多く採用されているため、選択肢が多いです。
また、エコキュートは貯湯式のため、お湯をあらかじめタンク内で温めて使用します。タンクの容量が大きくなるほどサイズも大きくなりますが、370Lは460Lに比べて表面積が小さいため、保温効率に優れているのも特長です。
370Lはご家庭のライフスタイルや好みに合った機器を選びたい方や、省エネ性能を重視したい方にもおすすめのタンク容量です。
4人~8人家族におすすめのタンク容量は460L~550L
4人以上のご家族には、460L〜550Lのエコキュートが適しています。
5人家族の場合、1日に必要なお湯の量はおよそ900L前後に達することもあり、容量に余裕のあるタイプが安心です。
エコキュートのタンク容量は、300L未満・370L・460L・550Lの4種類が主流となっており、なかでも460Lと550Lはお湯の使用量が多い家庭向けとされています。
特に湯切れの心配を避けたい方や、防災用に多めにお湯を確保しておきたいと考える方には、最大容量の550Lが心強い選択肢です。
一方で、子どもが出ていくタイミングを迎える家庭や、選べる機種を増やしたい方には、対応機種が多く省スペース設計も選べる460Lが現実的です。
エコキュートのタンク容量って使用量に比べると少ない?
次の表は一般的な家庭が1日に使用するお湯の量をまとめたものです。
家族人数の目安 | お湯の使用量の目安(42℃換算・冬期) | 合計使用量の目安 | ||
---|---|---|---|---|
浴そう | シャワー | 洗面・台所 | ||
2〜3人家族 | 200L | 3回 × 80L = 240L | 150L | 590L |
3〜5人家族 | 200L | 5回 × 80L = 400L | 150L | 750L |
4〜7人家族 | 200L | 7回 × 80L = 560L | 150L | 910L |
5〜8人家族 | 200L | 9回 × 80L = 720L | 150L | 1,070L |
※出典:長府製作所「家族構成や使用湯量に合わせて選ぶ」
実際のお湯の使用量を保証するものではありませんが、お湯の使用量は家族の人数が増えるほど多くなる傾向があります。
一方、エコキュートのタンク容量は300L未満・370L・460L・550Lの4種類です。一見すると、タンク容量だけでは1日に消費する量を賄えないように思えますが、問題ありません。
実は、エコキュートの貯湯タンクユニットに溜めてあるお湯は、65℃~80℃の高温です。実際に使用する場合は、設定した温度まで水道水と混ぜてから、各所へ給湯されます。
例えば、タンクに溜めてあるお湯の温度が80℃で、給湯温度が42℃の場合、タンク容量が370Lなら水道水と混ぜることで750L程度、タンク容量が460Lなら932L程度のお湯を利用可能です。
タンク内の温度や水道水の温度、給湯温度によって実際の使用量は変動しますが、満水時ならタンク容量の2倍程度のお湯を1日に利用できると覚えておきましょう。
エコキュートのタンク容量が少なすぎるとどうなる?
エコキュートのタンク容量が家族の人数やお湯の使用量に対して小さすぎると、日中に湯切れを起こす可能性があります。
いったんお湯が切れてしまうと、新たに沸かし直すまでお湯を使うことができません。
多くのエコキュートは、電気料金の安い夜間にまとめてお湯を沸かすことで給湯費を抑える仕組みになっています。
しかし、日中に追加で沸かすことになると、電気料金が高い時間帯となるため、給湯費の増加につながるおそれがあります。
エコキュートを導入する際は、家族の生活スタイルに合わせて、必要十分なタンク容量を見極めることが、快適で経済的な使用につながると覚えておきましょう。
エコキュートのタンク容量はどれぐらいが一般的?
エコキュートのタンク容量は、一般的に300L未満・370L・460L・550Lの4種類の4種類に分けられます。
このうち、370Lと460Lは主要メーカーのほとんどがラインアップしている標準的な容量で、製品数も豊富です。
一方で、300L未満や550Lクラスのモデルは取扱いが限られており、一部のメーカーでは扱っていない場合もあります。
エコキュートは耐用年数が長く、定期的にメンテナンスを行えば10年以上使用できる給湯機器です。例えば、子どもが10歳のときに導入した場合、成人するまで長期にわたって使い続けることになります。
成長とともにお湯の使用量は増える傾向にあるため、はじめから余裕を持った容量を選ぶことが推奨されます。
実際、将来的な家族構成の変化を見越して、370Lではなく460Lを選ぶ家庭も少なくありません。とくに子どもの人数が増える可能性がある家庭や、お風呂好きの家族がいる場合は、タンク容量に余裕があると安心です。
もし、どの容量が適しているか迷う場合は、販売店や専門業者に相談するのがおすすめです。家族構成やライフスタイルに応じた最適な提案を受けられるため、後悔のない選択につながります。
エコキュートのタンク容量の選び方で失敗しないためのポイント
エコキュートのタンク容量の選び方で失敗しないためのポイントは、主に以下の通りです。
- ライフスタイルを考慮する
- 将来の家族構成や子どもの成長を考える
- 設置スペースに適したサイズを選ぶ
- 非常時の備えとして必要な量を決める
それぞれ、順番に解説します。
ライフスタイルを考慮する
エコキュートのタンク容量を選ぶ際には、単に家族の人数だけでなく、日常の生活スタイルも重要な判断基準です。
例えば、毎日浴槽にお湯を張って入浴する家庭と、ほとんどシャワーで済ませる家庭とでは、必要なお湯の量が大きく異なります。
シャワー中心の生活であれば、小さめのタンクでも十分対応できますが、複数人が続けて湯船を使う習慣がある場合は、大容量のほうが安心です。
ライフスタイルやお湯の使用方法などの違いを踏まえて容量を検討すると、より無駄のない選択が可能になります。
将来の家族構成や子どもの成長を考える
エコキュートを長く使うことを前提に選ぶなら、将来の家族構成の変化も見越しておくことが大切です。
子どもが成長するにつれて入浴時間が長くなったり、洗濯や食器洗いの回数が増えたりと、お湯の使用量は徐々に増加する傾向があります。
また、将来的に家族が増える可能性がある場合は、当初の人数に合わせた容量では足りなくなるかもしれません。
上記を踏まえると、迷った際にはやや大きめのタンクを選ぶほうが後悔しにくい選択といえるでしょう。
設置スペースに適したサイズを選ぶ
エコキュートのタンクは、容量が大きいとサイズも大きくなるため、設置スペースの確認は欠かせません。
特に、都市部の住宅や狭小地では、希望する容量のタンクが物理的に置けないケースがあります。
狭小スペースにエコキュートを設置したい場合は、スペースに配慮したコンパクトタイプや、壁に沿って設置できる薄型タイプを検討すると良いでしょう。
なお、事前に設置場所の寸法を測り、搬入経路や設置条件に合った機種を選ぶことで、設置後のトラブルを防げます。
非常時の備えとして必要な量を決める
エコキュートは、普段の給湯だけでなく、非常時の備えとしても大きな役割を果たします。なぜなら、エコキュートの貯湯タンクユニットは外部からお湯を取り出すことが可能で、災害時には生活用水として活用できるからです。
例えば、タンク容量が370Lのエコキュートがあれば、2Lのペットボトル約185本分のお湯を常に確保している状態になります。
エコキュートのお湯は飲用には適しませんが、生活用水として活用が可能です。手洗いや洗顔、トイレの洗浄、食器洗い、さらには汚れた衣類のすすぎなど、災害時の衛生確保に役立ちます。
一般的に断水時に必要とされる生活用水の目安は、1人あたり1日10L〜20Lとされており、370Lのタンクがあれば、4人家族であっても数日間はしのげる計算です。
防災の観点からも、容量にある程度の余裕を持たせたタンクを選んでおくと、非常時の安心感が格段に高まります。
災害対策のひとつとして、日常使いと非常時の双方をカバーできるタンク容量を検討することをおすすめします。
まとめ
以上が、エコキュートのタンク容量と家族の人数の解説になります。少人数、お湯の使用量が少ない家庭はタンク容量が300L未満を、4人家族程度なら370Lや460Lを、人数が多い家庭は550L以上のエコキュートがおすすめです。
また、タンク容量を選ぶ際は、ライフスタイルやお湯の使用量、設置スペース、防災などを考慮したうえで、適切な機器を選びましょう。
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